履正社・寺島めぐり日ハム、ソフトB、ロッテが“前哨戦”
「パのCSに出場する3球団が競合する可能性はある」
さるセ球団のスカウトがこう言う。4日、いわて国体準決勝の対鳴門戦で4回7奪三振の好投を見せた今秋ドラフト1位候補の寺島成輝(履正社)のことである。
アマ球界に詳しいスポーツライターの安倍昌彦氏は、「高校ナンバーワン左腕」といわれる寺島をこう評価する。
「メンタルをしっかりコントロールできる投手です。60%の力で投げても抑えられると思えば、60%の力で打者と対峙する。少しでも長いイニングを投げようという意識があってのことでしょう。変化球についての評価はプロの中でも分かれているようですが、スライダーに加え、2種類のフォークなどを器用に操り、プロでも通用するとみている。夏の甲子園ではストレート中心の投球だった。プロで活躍することを念頭に置いてか、変化球をあえて隠していたように感じた。『したたかさ』も兼ね備えた投手です」
プロ志望届を提出している寺島のもとにはすでに、10球団から調査書が届いている。複数球団が1位候補に挙げており、クジによる競合は必至。前出のスカウトは「状況次第では、日本ハム、ソフトバンク、ロッテが揃って1位でいくかもしれない」と、こう続ける。