岸に4年16億円提示 楽天“大判振る舞い”で狙う東北マネー
■地元出身の岸を広告塔に
しかし、それだけではなさそうだ。楽天がもくろむのは岸がもたらす「東北マネー」ではないか。岸は生まれも育ちも仙台で、東北学院大卒。父は七十七銀行硬式野球部の初代監督だ。楽天と七十七銀行はすでにスポンサー契約を結んでいるが、地元出身の岸を広告塔にすることでさらなる実入りが期待できる。同じ東北(青森)出身の細川を獲得したのも、同じような理屈だろう。
楽天の三木谷浩史会長兼オーナー(51)は、つい先日、257億円もの大金を払ってサッカーの強豪クラブ「バルセロナ」の胸スポンサーになったばかり。目的は、「バルサ」というブランドを利用することで、楽天が本業のターゲットの中心に据える中国を含むアジア市場と世界各国へのCI戦略といわれる。それだけの大金を投じてもメリットがあるとソロバンをはじいているのだ。
岸への「4年16億円」にしても、勝算があると踏んでの投資に違いない。