ベイ山口も会見で号泣 なぜ選手は堂々FA宣言しないのか
「俗に『涙の色は同じ』と言いますが、そうは見えませんでしたね」
のっけからこう話すのは、プロ野球ファンの吉川潮氏(作家)。DeNAの山口俊(29)が8日に行ったFA会見を受けてのものだ。
権利行使を決意した山口は会見で「チームに愛着もあるし、みんなのおかげでこの成績もあります」と言うと、こらえ切れずに号泣。人目をはばからず、むせび泣くさまには周囲が困惑した。
それもそのはず、球団はすでに山口に残留オファーを出している。その金額や条件に満足できなかったが故のFA宣言。愛着だ何だと言いながら、結局はビジネス優先だ。
移籍会見で涙を流した選手は、過去にも少なくない。07年には新井(広島)が、11年には杉内(ソフトバンク)が同様に泣いてみせ、逆にファンの反感を買った。一方、海外FA権を行使して海を渡った02年松井(巨人)、07年黒田(広島)はファンに受け入れられた。
冒頭の吉川氏は「それはそうですよ」と、こう話す。