日本プロ野球とは大違い WBCで大谷を待つ危ない内角攻め
例えば、大谷がプロ初セーブを挙げた10月16日のソフトバンク戦。165キロを連発すると、ソフトバンクナインはア然ボー然。内川はベンチでワオッと、クチをあんぐりさせた。日本シリーズ進出のかかった試合で、ライバルチームのエースの剛速球に敵愾心を燃やすどころか、すごいと舌を巻く。これが大谷に対するライバル球団の認識だから、間違ってもひっくり返るくらい際どい内角攻めなんてできるはずがない。「日本球界の宝」を傷つけたら、それこそ何を言われるか分からないと、最初からお手上げなのだ。
ちなみに今季、大谷にプロ2つ目の死球を見舞ったのは、広島の助っ人・ジョンソンだった。
しかし、来年のWBCはこうはいかない。同じアジアの韓国はもちろん、本気で勝ちに来るドミニカ共和国やプエルトリコの連中は、大谷封じに目の色を変えてくる。バリバリのメジャーリーガーはともかく、マイナーリーガーを筆頭にメジャーを志す選手にとって、WBCは自分たちの実力をアピールする格好の機会。メジャーでも大評判の「オオタニ」を抑えれば評価は上がるだろうし、それこそ遠慮なしに内角をガンガン、攻めてくるに違いない。
大谷は打席に立つならそれなりの覚悟が必要だ。