有望選手続々 高校駅伝にも吹き荒れる“ケニア旋風”の実情
勝利を呼んだのは彼女の快走劇だった。
25日に行われた全国高校駅伝の女子は、大阪薫英女学院(大阪)が1時間7分24秒で、2年ぶり2度目の優勝となった。
同校は2区の高松智美ムセンビ(2年)が10位でたすきを受けると、9人を抜いてトップに立ち、そのまま首位を譲らずゴールした。
高松の父は、01年の長野マラソン優勝のマクセル・ムセンビ。智美の姉である望ムセンビ(19)も、2年前の優勝メンバーで、今はリオ五輪の男子5000メートルと1万メートルの代表になった大迫傑(25)が所属する米国の「ナイキ・オレゴンプロジェクト」で練習を続けている。姉妹で東京五輪の陸上長距離の日本代表入りを目指す。
「他にも有望なケニア選手がいます」と、ある高校の関係者が言う。
「女子3位の神村学園(鹿児島)でアンカーだったカマウ・タビタ・ジェリ(1年)や15位の仙台育英(宮城)の2区を走ったヘレン・エカラレもケニアからの留学生。彼女たちは高松ムセンビ姉妹とは違い、ケニアでの代表を狙っている。タビタはマラソン、ヘレンはトラックの5000か1万メートルで勝負するようです」