県内の野球名門校・常総学院からも勧誘された稀勢の里だが、すでに中学2年時に角界入りすることを決意。というのも、脱サラして電気関係の事業を起こしていた貞彦さんの商売がうまくいかず、金銭に余裕がなかったからだ。家計を助けるため、稀勢の里は中学卒業後、15歳で鳴戸部屋の門を叩いた。後に貞彦さんも「本当はヘビー級のボクサーにしたかったけど、お金がなかったから」と、漏らしたという。
家族思いの稀勢の里だが、最近は父からメールで頻繁に送られてくる相撲のアドバイスを、少々煙たがっている様子。
「私には返信してくれない。メールはお母さんとばかり」とは貞彦さんだ。