速球170キロへ ハム大谷には別メニュー調整が進化の好機
大谷はWBC回避決定後、「目標を失った」と言った。
目先の大きな目標がなくなって、虚無感に襲われるというか、精神的なダメージを受けたのは想像に難くない。しかし、だからといって宿舎でひとり、ふさぎ込んでばかりいるわけでもなさそうだ。さる日本ハムOBがこう言った。
■歩幅を広げた新フォーム
「大谷はよい意味でプラス思考が強いと聞いています。右足首の故障によって思うように下半身が使えない。フツーは段階を踏んで徐々にコンディションを戻すことを考えますが、大谷は違う。別メニュー調整で生じた時間を利用して、これまで以上に進化しようと考える。つまり故障をマイナスではなく、逆にスケールアップのチャンス、体調が万全なら、できなかったことができるととらえているのです。例えば年明けの自主トレ期間も下半身を使えない分、ウエートは例年以上にみっちりとやったといいますからね」
大谷は昨年11月下旬のイベントで、「人類最速まであと4キロなので、いちばん速い球を投げる人になってみたい」と発言した。