日ハム大谷 故障離脱でもメジャーの評価は「高騰」の根拠
スポーツライターの友成那智氏も「肩と肘を温存できるのはメジャーと契約するうえでプラスになる」とこう言った。
「メジャーでは肘の靱帯を再建するトミー・ジョン手術を受ける投手が後を絶たないため、投手の肘には異常なほど神経を使うようになった。特に25歳未満の投手はどんなに才能があっても、年間の投球回数を160に抑える球団が増えているほどです。日本人投手も松坂、ダルビッシュ、田中が肘の靱帯を痛め、3年しかもたないといわれている。肩や肘の消耗が少ないうえに、1年間休ませることができれば、大谷の投手としての評価は上がると思いますね」
■打者としてのオファー
大谷に対しては、メジャースカウトの間で一時は「総額300億円」の声も上がった。「300億円」はあくまで165キロを投げる投手としての評価だったが、戦列復帰後、野手に専念してそれなりの成績を残せば、その価値はさらにアップする。前出のスカウトがこう言う。
「大谷の打者としての強みはパワーがあって、なおかつアベレージを残せること。昨年のWBC強化試合で、プロ野球の球より飛ばないWBC公認球を、右中間上段やドームの天井まで運んだのは日本で大谷ひとりでしたからね。それにボールを正確に捉えられるのは、通常の打者よりも打つポイントが近いから。体の近くまでボールを呼び込めるので、ツーシームやカッターなどメジャーの動く速球にも対応できるはず。復帰後、打者に専念すれば、とてつもない数字を残すと思いますけどね」