苦悩の選手会はついに事情聴取へ “WBC後遺症”続出の波紋
不振やケガの原因がWBCにあるとすれば開幕延期を突っぱねた12球団も無視できなくなるだろう。森事務局長が言う。
「昨年の事務折衝では、12球団側から『出場選手のみ、開幕後に1週間程度、個人で調整期間を取ってもらったらどうか。その期間も登録日数として計算すればいい』という意見も出た。しかし、それはどうでしょうか。代表選手は帰国後の調整期間が必要というだけで、プレーできないわけじゃない。にもかかわらず、自分だけ出場しないことに我慢できるのか。ファンは納得するのか。チームが主力を欠くという中途半端な状態で、それを興行として見せるのか。そうした話を去年の事務折衝でさせてもらったんですが、聞いてもらえませんでした」
代表選手の偏りもある。助っ人も含めれば、ソフトバンクは7人もWBCに派遣。阪神とオリックスは1人しか出していない。
「それでも開幕延期をしないのならば、選手を派遣したチームほど不利になりかねない。『12球団から平等に選出するのか』ともなりかねません。そうしたことを避けるには、全チームが開幕にベストの状態を迎えられる期間を設けてもらうのが一番。そう思ったんですが……。とりあえず、今後は代表選手をリサーチして、夏の総会までに話をまとめられれば、と思っています」(森事務局長)