チェルノワがドーピング陽性 五輪メダル2度剥奪の珍記録
陸上のロシア人メダリストに前代未聞の事態だ。IOC(国際オリンピック委員会)は24日、2008年北京五輪のドーピング再検査で陽性反応を示した陸上女子七種競技銅メダルのタチアナ・チェルノワ(29=ロシア)を失格処分にしたと発表。北京五輪の記録は抹消され、メダルも剥奪される。
チェルノワのドーピング違反は今回が初めてではない。11年8月の世界選手権(韓国・大邱)で金メダルを獲得してからは何度も検査に引っ掛かった常習犯だ。16年11月には血液データを蓄積して変化を調べる「生体パスポート」で異常値を示し、12年ロンドン五輪の銅メダルも剥奪されている。
これまで禁止薬物使用が発覚して失格になった選手はいくらでもいるが、1人で2度も剥奪されるのは極めてまれなケースだろう。