チームのために 楽天・嶋の料理番が明かす肉体改造のワケ
「僕が東京ドームで4万5000人も入ったのを見たのは、日本シリーズ以来なので、非常に力が入りました」
お立ち台でこう言ったのは、楽天の嶋基宏(32)。25日のロッテ戦、犠飛と本塁打で勝利に貢献したキャプテンは「1点差だと、うちの(抑えの)松井(裕樹)が何をやらかすか分からないので頑張りました」と笑った。
これで楽天は3連勝。早くも貯金を2ケタ(10)に乗せたが、右ふくらはぎ痛でWBCを辞退した嶋は、18試合で打率.222と数字は芳しくない。しかし、打者として、主将として、捕手としてチームに求められるものは、他の選手よりも格段に多い。今季は長打もそのひとつだ。嶋の管理栄養士を担当し、WBCでは日本代表の管理栄養士としてチームに帯同した大前恵氏がいう。
「嶋選手は、自分自身がこうなりたい、という意思よりも、チーム方針を優先してバッティングを変えなければいけない立場。今季、チームとしては『ヒット(単打)でつなぐというより、二塁打、三塁打といった長打を打ってほしい』という期待があるようです。そのために、オフには(嶋の)奥さまと3人で会って、今後の食事について話し合いました。長打を打つためにはどうしてもパワーが必要なので、体を大きくしないといけない。そのために、タンパク質とカルシウムを少し増やした食生活にしてもらっています。もちろん、炭水化物もエネルギーになるので、きちんと取りますが、ケガの影響もあってか、体重はそこまで増えていないみたいですね」