下位指名選手が次々戦力に 楽天好調はドラフト戦略が奏功
楽天が好調だ。
オフにFAで獲得した岸(32)はインフルエンザのため、30日の日本ハム戦が今季3試合目の登板。助っ人にしても2番のペゲーロ(30)の7本塁打、21打点が際立つものの、3、4番のウィーラー、アマダーは2人で3本塁打だ。
それでも30日現在、貯金「11」でパの首位を走っているのは、若手の存在が大きい。
野手では2年目の遊撃手・茂木(23)が打率・318、5本塁打。投手ではこの日プロ初勝利を挙げたセットアッパーの森原(25)を筆頭に、中継ぎの菅原(23)、高梨(24)らの活躍がチームを支えている。3投手はいずれも昨年のドラフトでプロ入りした新人。森原は15試合、14回3分の1に登板して1失点。菅原は6試合、6回3分の1で無失点を継続中だ。
「ここ数年のドラフトがうまくいっているのですよ」と、さるマスコミ関係者がこう言った。
「3位指名の茂木はともかく、森原は5位、菅原は4位、高梨は9位。他球団がほとんどマークしないような選手を下位で獲得、次々と戦力にしているのです。例えば森原は新日鉄住金広畑時代、主に先発だった。担当スカウトが変化球に問題があっても、短いイニングなら間違いなく通用すると強硬に主張して獲得に至ったと聞きました。楽天はドラフトで選手の能力を数値化したセイバーメトリクスを利用していますが、それだけで選手を取っているわけじゃありません。特に最近は選手を的確に評価、いいスカウティングをしていると思いますね」