貧打Gがすがる“最後の劇薬” クルーズ沈黙ならチーム崩壊
重い8連敗である。巨人は2日のオリックス戦で、この日から抑えを務めるスコット・マシソン(33)が3点リードの九回2死から炎上した。
八回2死一塁の場面で登場。この回を抑え、イニングをまたいでマウンドに上がった九回もあっさり2死を奪ったまでは良かった。連敗ストップまであと1死。ここから暗転した。ロメロに6号ソロを叩き込まれ、続く西野から3連打でまさかの同点。延長十一回に今村が2点を失い、泥沼の8連敗だ。
試合前までリーグ最低.237の貧打にあえぐ巨人はこの日、一、二軍8選手を入れ替えた。貧打の打開策として二軍の本塁打王ルイス・クルーズ(33)が昇格し、外国人枠の関係で守護神のカミネロを抹消。勝利の方程式解体の影響がいきなり出た格好だが、それ以上にやっかいなのはクルーズだ。
この日、「5番・二塁」で出場。5タコに終わった。高橋由伸監督(42)は「もう少し早く点を取らなくては」と打線をやり玉に挙げ、クルーズについては「体は元気だけど内容は良くなかった」と指摘した。
この助っ人、まさに“劇薬”である。昨季、何度言っても怠慢プレーが改善されず、大事なクライマックスシリーズに出場できなかった問題児。今季も契約が残っていたため、在籍しているが、「絶対使われないでしょう」と断言するコーチや球団関係者がいる中での昇格となった。苦肉の策、あるいは最後の手段。禁断の助っ人に頼らざるを得ないほど、今の巨人打線が深刻ということだ。