経験ゼロの稲葉氏に一本化 侍J監督“本命4人”消えた理由
■栗山氏はBクラスでもハム続投
その中畑氏がNPB事務局長から相談を受けた際、侍ジャパン次期監督として強烈にプッシュしたのが、球界関係者に就任を待望されていた、ゴジラ松井秀喜氏(43)だ。中畑氏は自ら松井氏との交渉役まで買って出たというが、再三にわたる読売と球団からの巨人監督就任要請にすら頑として首を縦に振らないゴジラが、“日本代表監督なら引き受けましょう”と言うわけがない。
NPB関係者は淡い期待を抱きながらも、松井氏に関しては当初から、「無理だろう」と及び腰だった。
「実はNPBの本命は、日本ハムの栗山英樹監督(56)だったという話があります。昨年の日本一監督でイメージも悪くない。育成に主眼を置きながら、就任5年で2度のリーグ優勝、1度の日本一は、その戦力を考えれば、巨人の原監督の実績よりはるかに価値があると、球界内で高い評価を受けていた。キャスター時代に築いたパイプで、アマ側からも推す声が強かったといいます。NPBは、現役監督は負担が大きいとリストアップしない方針だったものの、栗山監督は今季が1年契約。オフにはフリーになる可能性があった。話がまとまらなかったのは、チームが今季Bクラスに終わっても、栗山監督は続投する可能性が高いということです」とは、球界関係者。
有力候補が次から次に消え、かくして、稲葉氏にお鉢が回ってきた。