延長戦で決勝打も…鳥谷の“大仕事に”虎指揮官は心中複雑
阪神フロントはとかく、人気と知名度を重視しがちだ。近年では15年に引退した関本(現評論家)がそうだった。力が衰えた晩年でさえ、生え抜きの人気選手のFA流出を嫌って3年契約を結び、「代打の神様」ともてはやした。
鳥谷は昨季、打率・236と低迷。フルイニング記録も途切れた。それでも全試合に出場できたのは、2000安打が見えてきたことに加えて、歴代2位の連続試合出場記録を途切れさせるわけにはいかないという事情からだろう。
そうやってベテランを優先すればするほど、若手の出番は減る。昨年ドラ1の大山も打撃を期待されながら、一塁、三塁、左翼とポジションをたらい回しにされている。本職は三塁だが、そこには鳥谷がいる。
鳥谷の契約は丸々2年残っており、連続試合出場はこの日で「1861試合」。来季以降も、若手はこのベテランに出場機会を奪われるのだろう。金本監督の悩みは深くなる一方だ。