現役引退か続行か 巨人・阿部の「進退」は早実・清宮次第
■有望なすごい若手を取ったら……
確かに満身創痍だ。自打球の右足だけではない。長年の捕手生活で慢性的な痛みを抱える首など、体はボロボロ。次に大きな故障でもしようものなら、「引退」の2文字が頭をよぎっても不思議ではない。激務の捕手はすでに廃業し、一塁に専念しているものの、いまだに4番として勝敗を背負わされる立場は変わらない。若手が突き上げてこないことに強い危機感を感じているのは、他ならぬ阿部自身なのだ。いつまでオレに頼っているんだ、との思いもある。阿部は「こんなにゆとり世代がいっぱいで大丈夫か。今は心配で辞められない」と言い、「でも巨人が有望なすごい若手を(ドラフトで)取ったら辞めます」とも漏らしている。
その「有望なすごい若手」とは、今秋のドラフトで巨人が1位候補に挙げている早実の清宮幸太郎(3年)を意識しての発言なのは明らかだ。ただし、清宮はプロか大学か、はっきりさせていない。現在、カナダでU18W杯を戦っているが、日本時間7日の練習後に地元ラジオ局のリポーターから進路について聞かれ、「まだ決まっていない。大学かプロになる」と答えている。進路表明は、W杯終了後とみられる。