ファンもズブ濡れ 雨中の“泥試合”招いたNPBの理不尽規約
まさに“泥試合”だった。15日の2位阪神と3位DeNAによるCSファーストステージ第2戦(甲子園)は、強い雨が降りしきる中、DeNAが21安打13得点で阪神に圧勝した。
グラウンド整備のため試合は62分遅れで開始。天気が好転する気配のない中で強行された。投手はマウンドの整備を再三要求し、試合はそのたびに中断した。黒土の内野グラウンドは完全に水浸しで、バントを転がせばボールは泥に取られて前に転がらない。照明が水面に反射して目がチカチカする。
七回に決勝打を放ったDeNA筒香は、五回の打席で頭部付近の投球をよけた拍子にグラウンドに転倒し、そのままズルッと数十センチも横滑り。ユニホームを泥まみれにしながら打ち返した。
■金本監督「選手に申し訳ない」
1勝1敗のタイとなった阪神の金本監督は「普段なら中止になるような試合で、選手には気の毒で申し訳ない気持ちだった」と話したように、選手はケガの恐怖と背中合わせでプレーするから、そもそも“野球”にならない。雨が降って冷え込む中、カッパを着て応援し続けた観客も気の毒だ。こんな劣悪な環境で試合を強行せざるを得ない状況をつくったのは、ムチャクチャな規約を作ったNPBにある。