また先頭打者弾…楽天・茂木がドラ3まで残っていたワケ
プレーボールの余韻も冷めやらぬ初回、敵地福岡で痛烈な一発をお見舞いした。
18日、「1番・遊撃」でスタメン出場した楽天の茂木栄五郎(23)が、15日の西武戦に続くCS2本目の先頭打者弾。梨田監督が「あれが茂木の魅力。相手に強烈なインパクトを与え、チームを勢いづかせた」と言ったとおり、先発の塩見が6回1失点の好投。一発で試合の流れを引き寄せた。
茂木は1年目の昨季から遊撃のレギュラーに定着すると、今季は右ヒジのケガで1カ月以上離脱しながら、17本塁打、47打点、打率.296と昨季以上の数字を残した。
早大から15年ドラフト3位で入団。なぜ、これほどの選手が3位まで残っていたのか。
「ひとつは大学2年時に患った不整脈。現在は治っているが、多くの球団は『体調面で不安』と及び腰だった。大学時代は三塁手というのも、順位が上がらなかった要因。プロの三塁は強打者のポジション。171センチと小柄な茂木では難しいと判断された」(球界OB)
それがプロ入り後に遊撃にコンバートされるや、才能が開花した。
「打った自分が一番びっくりした」
と話した茂木の先頭打者弾は、シーズンを含めれば今年8本目。昨季対戦したソフトバンクナインは口々に「あれは本物」と褒めそやしていたが、この土壇場で最大の敵になるとは夢にも思っていなかっただろう。