100坪3階建て豪邸…清宮幸太郎に“坊ちゃん育ち”の不安
しかし、だからこそ生き馬の目を抜くプロの世界に耐えられるのか。
敏腕で鳴らした元ヤクルトのスカウト、片岡宏雄氏は「あまり育ちのことは言いたくはないが……」と、こう言う。
「確かに育ちのいい子がプロで活躍したというケースは少ないですね。例えば、田園調布のお金持ちの息子で名選手になれた者がいたかといえば、記憶にない。長嶋一茂、野村克則(現ヤクルト・バッテリーコーチ)は、プロでは結果を出せなかった。そうした意味でも、プロは才能や努力はもちろん、厳しい環境で育ったという下地も重要です。もちろん、昔と今では違うでしょうけど……」
同じく名スカウトとしてあまたのタイトルホルダーを発掘した故・木庭教氏も、かつて本紙の連載で「私は42年間のスカウト生活で選手を判断する際に技術と同時に家庭環境を大事にした。言葉は悪いが実家が貧乏なら心の中で『これはいい』と思ったものだ。ハングリーさがあるからだ」と話していた。
清宮は温室育ちの純粋培養。早実ではキャプテンを務め、仲間にも恵まれた。それがプロでは初めての寮生活に加え、年が離れた先輩たちとも付き合うことになる。