メジャーが夢 ダルや大谷のようにポスティングは使えるか
「最終的に大谷の意思を覆したのは、投打の二刀流の提案です。大谷は基本的にパイオニアでありたい。高校から直接、メジャーに行こうとしたのも、ドラフト1位クラスの高校生がいきなり海を渡った前例がなかったから。プロ球界初となる二刀流の試みに、大谷の気持ちはグラグラと揺れ動いたといいます」
■大谷は球団が責任を取れないレベルに
それなら日本ハムが今回、たった5年でポスティングを容認したのはなぜか。密約がなかったとすれば、エース兼中軸打者で、人気もある看板選手をこうもやすやすと手放す理由は何か。
「大谷が想像以上の選手に成長してしまったからですよ」と言うのは別のOB氏だ。
「メジャーで昨年、新労使協定ができる前は、総額300億円という値段もついたほど。165キロの剛速球を投げ、本塁打を量産できるポテンシャルの持ち主はメジャーにもほとんどいませんからね。とにかく大谷に関しては、フロントも栗山監督以下の首脳陣も腫れ物に触るよう。仮に取り返しのつかないようなケガや故障をした場合、球団サイドが責任を取れるクラスの選手ではなくなってしまったということです。今季は右足首痛に加え、左太ももの肉離れで戦列を離れている。下半身をかばうあまり上体に負担がかかって、肩や肘を痛めたりしたら、それこそ致命傷ですからね」