メジャーが夢 ダルや大谷のようにポスティングは使えるか
■ダルの条件「松坂並みの成績」
密約といっても、あくまでエース級の働きをしたらという条件付き。それも「松坂並み」となると球団どころか日本球界のエースクラスの成績が必要になるということだ。
松坂は入団から5年で67勝、6年で77勝を挙げたから、おそらくそのあたりの数字がポスティング容認の基準だったに違いない。ダルは5年で63勝、6年で75勝、日本球界のエース級の数字をほぼクリアしたわけだ。
それならダル以上にメジャー志向が強かった大谷はどうか。
なにしろドラフト前に会見を開き、メジャー入りの意思を表明したほど。日本ハムに指名されても、「アメリカでやりたい気持ちは変わりません」と、にべもなかった。日本ハムはそんな大谷の意思をひっくり返して入団にこぎつけただけに、今回も「ダル同様に密約があったのではないか?」と勘繰る向きが多いのは理解できる。
しかし、「大谷のときは将来のポスティングの許可も、メジャー移籍容認の約束もなかったと聞いています」と、前出のOBがこう続ける。