ソフトB連勝 “悩めるタマネギくん”中村晃が殊勲の逆転打
「まだヒットを一本も打ってなかったんで、そろそろ出るかなと。ファンの大声援もあったので、絶対に打てると思った」
その丸顔からチーム内で「タマネギ」と呼ばれている中村晃外野手(27)が、お立ち台で喜びを口にした。
1点ビハインドの七回、2死満塁の場面で右翼前に痛烈な逆転2点適時打を放った。今シリーズ初ヒットが殊勲打となった中村。2014年に最多安打(176本)を放ったバットマンだが、今季はその打撃に悩んだ。
ある球団関係者は「こと打撃に関しては妥協を許さない性格がアダになった」と、こう話す。
「チームでは長谷川と肩を並べる求道者タイプ。13年から3年連続で打率3割をマークしていたが、昨季は.287。これが本人には納得がいかなかったようで、開幕してからも『なんで3割打てなかったのか?』と悩み、打撃フォームのマイナーチェンジを繰り返していた。結局、今季は.270で終わり、オフは例年以上にバットを振り込むでしょう。それでも、高卒新人時代から対戦相手はおろか、自軍をも驚かせてきた打撃センスと選球眼は健在です」