巨人の若返りまた遠のく “ミニ清原”ゲレーロ獲得の代償
中日の森監督は先月、「マネーゲームには応じない。どこかへ行くならしょうがない」と話していた。とはいえ、古巣も最大限の誠意は見せた。中日のOBは「中日は当初、2年総額6億円程度だった条件を3年契約に引き上げ、1年2.5億円ベースのプラス出来高払いという破格の条件を提示していた。球団はゲレーロに『他球団との交渉が不調に終わったら、いつでも戻ってきていい』とも伝えていたんです」と明かす。
■「何度言っても全力疾走しない」
元同僚の中日・又吉は去る4日に「インコースに投げる。データを見ても苦手なところはわかっている」と宣言している。同僚になる巨人の投手も、シーズン中にこう話していた。
「弱点のインコースを攻めつつ、ベルトより高めの速い球を投げておけば安全パイ。ただ、内角が弱いから厳しいところはよけずにぶつかってくるんです」
本塁打だけでなく、15死球はリーグトップ。ウイークポイントは各球団に知れ渡っている。内角をよけないところなど、かつて巨人の背番号「5」を背負った“先輩”の清原そっくりである。少なくとも中日投手陣は「ゲレーロ憎し」で攻めてくることは確実だ。さる中日関係者は「何度言っても全力疾走しないし、たぶんあいつは契約最終年しか働かないよ」と話している。
三塁はマギー、左翼はゲレーロでほぼ決まり。鹿取GMは正三塁手の村田をクビにして「若返りを図る」と説明していたが、これで三塁、もしくは左翼を守る高卒4年目を迎える岡本和真(21)が行き場を失う。巨人は長打力欲しさに「ミニ清原」のような問題児を抱えることになる。