処分持ち越しも 貴乃花親方“角道”の行き着く先は土俵利権
「このとき裏金顧問と一緒になって債券を購入すべきだと主張したのが貴乃花親方だった。その年の12月18日の理事会で債券を買うべきだと強く訴えたのです。もちろん八角理事長代行は阻止しましたが、債券購入に積極的だったのは裏金顧問よりむしろ貴乃花親方の方だったと聞いています」とは、ある親方。
この親方によれば「貴乃花親方は本来、入札で業者が選定されるべき事業を、自分の太いタニマチに請け負わせようと動いたこともあった」そうだ。
■裏金顧問と一緒に
貴乃花親方が今回、執行部に対して露骨に刃を向けているのには理由がある。暴行事件を利用して執行部にダメージを与え、協会内部のパワーバランスを逆転させて理事長のイスを狙うともっぱら。それもこれも「土俵利権」が目当てだとすれば納得がいく。
19日現在、貴乃花親方の自宅には極度額1億8000万円の根抵当権と計2億円の抵当権が設定されている。
貴乃花部屋は昨年6月に中野区から江東区に移転した。中野にあった部屋は、地上4階、地下1階の鉄筋コンクリート造りで、先代師匠、つまり実父から引き継いだものだ。これは08年の時点で、不動産会社に売却している。そういった背景があるだけに、貴乃花親方は金銭的に決して楽ではないといわれる。