寮生活からメジャーへ 大谷が直面する「食と移動」の不安
それでもカミさんがいれば工夫した料理も可能とはいえ、独身選手は手を焼くことになる。ヤンキースでプレーした松井秀喜がそうだった。
ヤンキースのキャンプ地は東海岸のフロリダだったが食料事情はアリゾナも似たり寄ったり。1年目のキャンプでは通訳らと日本食材店とレストラン探しからスタート。飛び込みで飲食店を渡り歩いた末に、ようやくタイやベトナムなどアジア系の料理が口に合うことを発見、お気に入りのレストランを確保した。
中でも朝食には苦労した。朝からレストランはやってないし、そもそも白飯と味噌汁を好むタイプ。ときには報道陣に朝食を作ってもらうこともあった。
■ひとりでは水も買えない?
さらにアリゾナで苦労するのは移動だ。特に車の運転免許がない大谷は悲惨かもしれない。ニューヨークやロサンゼルスの街中とは訳が違う。どこへ行くにも車が必要になる。深夜に水のストックがなくなったことに気付いたとしても、歩いて近くのコンビニまでというわけにはいかない。日用品も含めて必要なものがあれば、車で買いに行くことになる。そのたびに、だれかに運転を頼まなければならないのだ。