漫画「あぶさん」実在モデル 元日本ハム永渕洋三さんは今
そして酩酊状態で立った後攻の第1打席。相手は堀内恒夫投手で、一回に3番バッターでガツンとソロホームラン。
「それから引退直前の金田正一、高橋一三選手らと巨人の三枚看板投手から3安打1打点でした。でも酔っぱらってるから、本当はボールがよく見えてなかったんですよ。夏場は苦手で、毎年ヘバってヨレヨレ。暑くて食欲が落ちるもんだから、酒の量が増えて困ったもんです(笑い)」
■後輩の大谷に「二兎を追うものは……」
さて、佐賀市生まれの永渕さんは、県立佐賀高校(現・佐賀西高)野球部時代にエースとして活躍し、社会人野球・東芝へ。そして67年のドラフトで近鉄に指名され、投手として入団。ルーキーイヤーから一軍登録された。
「インターネットでは、初打席ホームランと書かれているようですが、あれは間違い。僕の初打席は西鉄・稲尾和久投手で、モノの見事に三振でした。ただ、2戦目に代打で出て、その時は東映・石川緑投手から初球を叩いてホームランでした。打ったあとは、中継ぎとしてマウンドに上がり、それ以降、“二刀流の永渕”と呼ばれるようになったんです」