大谷に1年目の壁 滑る球の“処方箋”は実戦マウンドにあり
二刀流右腕が1年目の壁にぶち当たっている。
エンゼルス・大谷翔平(23)が、滑りやすいメジャー公認球への適応にてこずっているのだ。
ここまで実戦は3試合(計7回)を投げ、2本塁打含む12安打、10失点(メキシカンリーグとの練習試合含む)。3戦合わせて4四死球と制球に苦しんでいる。
直球やカーブ、スライダーが高めに浮いたり、引っかかってワンバウンドしたり。9日(日本時間10日)のメキシカンリーグ、対ティフアナ戦では2死球に暴投まで記録した。これまで多くの日本人投手が直面してきた難題に苦慮しているが、開幕まで残り2週間しかない。二刀流として、まずは先発ローテーションの一角に期待される大谷は、課題を解消し切れるのか。
NHK・BS1の中継でティフアナ戦を解説した評論家の武田一浩氏は「まだ実戦で3試合しか投げていないだけに仕方がない」とこう続ける。
「メジャーの先発投手は、オープン戦で徐々にイニング、球数を増やしながら調子を上げていき、開幕に合わせる。大谷も予定している残り2試合の登板で微調整を繰り返していくでしょう。確かに現状ではボールに対応できていません。ティフアナ戦では40球を超えてから抜けるボールが多かったが、今後、球数、イニングを増やしていけば、本人もボールに慣れてくると思う。ブルペンで投げ込むのではなく、あくまでも実戦マウンドでボールの感覚を掴むしかありません」