同志いないと借りてきた猫…貴乃花親方“説明能力”に限界
理事会では宗像元外部理事の発言に追従するように声を荒らげたし、70億円分もの会社の債券を購入すべきと八角理事長に迫ったときも小林元顧問が一緒だった。現在、相撲協会から1億6500万円の損害賠償請求訴訟を提起されている小林元顧問が一昨年1月、解雇された際には理事長室に「これまで一緒にやってきた小林さんをなんでクビにするんですか!」「戻すべきです!」と怒鳴り込んだ。
しかし、ともに声を張り上げてくれる人たちが身近にいなくなると、文書が“同志”になる。
日馬富士暴行事件に始まり、今回の3月場所での勤務体制に至るまで、協会とのやりとりはすべてファクス。言いたいことがあるときは週刊誌上や部屋のホームページ上で。内閣府への告発にしても結局は一緒だ。
いまの相撲協会のあり方、やり方が気に入らないのであれば、理事会で発言すればいい。理事会は相撲協会最大の議決機関と言っても過言ではない。貴乃花親方は1月4日に解任されるまで理事だった。
なのに小林元顧問や宗像元外部理事がいなくなってからは、まるで借りてきた猫のようだったという。日馬富士暴行事件後の理事会では、弟子が被害者であるにもかかわらず、再発防止策を聞かれて「別に」「特に」といった調子。告発状の中の「文書」で理事解任は不当と訴えているものの、理事会で解任に異議はないかと念を押されても同様だったそうだ。