3月場所も期待 栃ノ心が琴奨菊の二の舞いにならない根拠
怪力を生かした相撲が大阪でも見られそうだ。11日に初日を迎える大相撲3月場所。注目は先場所優勝した関脇栃ノ心(30)だろう。
6日は古傷の下半身を痛め、治療のため一時帰京。5日に出稽古に来た大関豪栄道と16番を取ったことが原因と言われているが、部屋関係者に言わせれば「あくまで念には念を入れてということ。万全を期すため」だそうだ。
連日のように猛稽古を行い、本人もやる気満々。優勝、あるいはそれに匹敵する活躍はできるか。
ある親方は「2年前に1月場所を制した琴奨菊の二の舞いはないだろう」と、こう続ける。
「琴奨菊の時は日本出身力士として10年ぶりの優勝ということもあり、連日、テレビやイベントに引っ張りだこ。本人も浮かれて、稽古がおろそかになった。しかし、栃ノ心は必要最低限しかテレビなどに出演しておらず、その分、稽古に励むことができた」
テレビやイベントの出演依頼が殺到しなかったわけではない。栃ノ心にとって追い風となったのが、相撲協会を騒がせた、いわゆる「貴の乱」だ。