ボロ負けの阪神に欠ける 広島・新井の全力プレーと泥臭さ
開幕直前に左ふくらはぎを痛めた広島の新井貴浩(41)は、14年ぶりに開幕一軍を外れた。11日の阪神戦で戦列に復帰すると、「5番・一塁」で即スタメン出場。二回、2死二塁で迎えた第2打席では、左中間を破る適時打を放ち、二塁まで全力疾走を見せた。
まだ序盤ではあるが、7―0と広島が大量リードの場面。左足の故障が完治したばかりのベテランが無理して二塁を狙う場面でもないのに、常に全力でプレーするのが新井の持ち味でもある。
2007年オフに広島からFA移籍した阪神では金本(現阪神監督)にイジられ、故障や4番の重圧にも苦しんだ。7年目のオフには、減額制限を大幅に上回る減俸を通告され、翌年は代打起用が中心になると「戦力外」同然の扱いを受けて、古巣へ戻った。
16年は19本塁打、101打点を記録し、チームの25年ぶりの優勝に貢献し、リーグMVPを獲得。阪神を出て大正解だった。
一方、この日の阪神はまったく元気がなく1―14のボロ負けで3連敗。ファンから罵声を浴びるほどの恥ずかしい試合だった。
今こそ阪神には新井のような泥くさい選手が必要ではないか。