問題は開幕戦だった 西武・菊池雄星“左肩の張り”の真犯人
「肩の張り」はおそらく軽症だろうが、元をたどれば3月中旬の寝違えに起因しているという。首から肩にかけての筋肉が張り、明らかに調整遅れのまま開幕を迎えた。
問題は3月30日、開幕戦での起用法だ。7回を投げて4安打2失点の結果はともかく、球速は150キロがやっと。球のキレや細かい制球はいまひとつどころか、かなり悪かったという。ただでさえ状態の万全でない投手に、115球も投げさせた首脳陣のハンドリングのまずさが、結果として登録抹消につながったと思うのだ。
開幕当初であれば、メジャーの先発の投球数は100球がメド。菊池のように不安を抱えた投手であれば80球程度に制限される。115球も投げさせようものなら、首脳陣は「人殺し」と言われかねない。春先の投手のコンディションは、それくらいナイーブだ。
菊池は今オフ、ポスティングシステムによるメジャー挑戦が有力視されている。3年連続2ケタ勝利が条件だけにアクセルを目いっぱい踏もうとするだろうが、そんなときこそ首脳陣はブレーキをかけてしかるべき。「肩の張り」が悪化、故障が長引けばチームにとってもマイナスだ。
(メジャーリーグ覆面スカウト)