初の無得点ドロー フランス“無気力試合”の先に見据える敵
会場はブーイングに包まれた。今大会初のスコアレスドロー。フランスは1位、デンマークは2位で決勝トーナメント進出を決めたが、サポーターの表情は不完全燃焼そのものだった。
フランスはすでに決勝トーナメント進出が決定していたため、背番号10を背負うFWエムバペ(19=パリサンジェルマン)とイエローカードをもらっているMFポグバ(25=マンチェスターU)を温存。エムバペは後半33分に投入したが、後半23分にはエースFWグリーズマン(27=Aマドリード)を下げたうえ、後半は雑なパス回しや消極的なプレーに終始した。
デンマークも、同時刻の試合でオーストラリアがペルーに勝った場合のみ敗退の可能性が残されていたが、前半18分にペルーが先制。ハーフタイムにそれを確認したのか、後半は時間稼ぎのプレーが目立った。
露骨な予定調和の“無気力試合”。W杯1次リーグ最終節では珍しくないこととはいえ、今大会開幕から更新を続けていたW杯の「連続得点試合記録」が36試合でストップ。過去最長記録だった1954年スイス大会の26試合を上回り、専門家から「最もエキサイティングなW杯」と称されていたロシア大会に水を差した格好である。