ファイナル棄権で3連敗…大坂なおみが背負う“2倍の重圧”
「一番つらいのは大坂本人でしょう」
こう語るのは、テニスジャーナリストの塚越亘氏だ。
大坂なおみ(21=世界ランク4位)は1次リーグA組最終戦で、同9位のベルテンス(26=オランダ)と対戦。2敗の大坂が準決勝に進むには、この試合に勝つことが絶対条件だった。が、第1セットを3―6で落とすと体調不良のため泣きながら棄権を申し入れた。
直前にはメディカルタイムアウトを取ってテーピングしている左太腿を治療。ゲームを続行したものの、2つのダブルフォールトのラブゲームで完敗。まさかの3連敗でコートを去った。
「会場のコートはバウンドが遅く、攻撃的なテニスの大坂には合っていなかった。それに大坂は、通常のトーナメントでは大会序盤は格下相手に短時間で勝利を重ねることで、調子を上げていくタイプです。いきなり世界のトップと、2戦連続で2時間超の試合は厳しかった。この試合の結果やセット取得率は、大坂本人はもちろん、準決勝進出が決まっていない選手(ケルバー、ベルテンス)にも影響があったし、ファンの注目も高かった。故障による途中棄権は仕方ないにしても、性格のいい大坂はその責任も感じているでしょう」(前出の塚越氏)