錦織の敵は8位より10位 3回戦進出で145点差イズナーに警戒
「少ないチャンスをモノにできた。(ブレークチャンスを)2本中2本とも取れたので。最後の大会になる可能性もあるので、次も思い切ってプレーしたい。悔いのないように終わりたい」
錦織圭(28)が31日、男子テニスのマスターズ・パリ大会でサウスポーのマナリノ(30=フランス)を7―5、6―4のストレートで下して3回戦進出、試合後にこう言った。
目標は年間成績上位8人で争う11月のATPツアーファイナル。錦織は現在、3210点で9位。8位のティエム(25=オーストリア)とは325点、10位のイズナー(33=米国)とは145点差だ。4位のデルポトロ(30=アルゼンチン)が右膝蓋(しつがい)骨折で今季絶望視されているから、錦織は繰り上がり8位で出場できるかもしれない。
今大会はグランドスラムに次ぐ格付けのマスターズ1000。優勝は1000点、準優勝は600点、4強は360点が加算される。錦織が325点差のティエムを抜けばツアーファイナルの出場は確実だが、強敵揃いの今大会でこの差はデカい。怖いのはむしろ、145点差のイズナーだ。錦織とイズナーは、いずれもこの日勝って3回戦に進出。今後の対戦相手次第ではイズナーに点差を引っ繰り返されてしまう可能性もある。だとすれば、錦織の言葉通り、今回が「最後の大会」になる。「悔いのないよう思い切りプレーしたい」と考えるのも、もっともだ。