DeNA1位・上茶谷は「真面目で努力家」 指導者3人が明かす
京都の名勝、金閣寺にほど近い住宅地に立つ上茶谷大河(22・DeNA1位・投手・東洋大)の実家には、幅6メートル×奥行き13メートルのガレージがある。車4台を収められるそのスペースが父子の特訓の場だった。
父の篤史さん(49)が振り返る。
「ガレージというほど立派なものではありませんが、雨風はしのげる。そこにカーテンレールを取り付け、ネットを吊るしたのが、大河が小学校1年生で野球を始めてすぐのことでした。それから中学卒業までの8年間、毎日毎日、ネットスローと素振り、ティー打撃をやりました。夕食後の20時から、ランニングも含めれば2時間半くらいですかね。休んだ記憶はないくらいです」
といっても、篤史さんに野球経験はない。息子と同じ京都学園高(当時は京都商業)から学校法人大和学園が運営する京都調理師専門学校に進んで料理の道へ。卒業後に京都市内の総合病院の調理師となった。入院患者の食事を担当し、今でも1日400食から500食の調理を行っている。
「野球は好きでしたが、学生の頃からこれといったスポーツの経験はありません。大河がいとこの影響で野球を始めてからは、自分なりにいろいろと勉強はしました。プロ野球選手の投球フォームの連続写真や映像を集めて、ビデオに撮った大河の投球フォームと見比べたり。素人ではありますが、故障のしないスムーズなフォーム、コントロールを大事にしました」