パワハラ“無罪” 塚原夫妻復権で加速するスポーツ界の退化

公開日: 更新日:

 そもそも、宮川が協会を通さずにパワハラ告発に踏み切ったのは、協会への不信感があったから。宮川の勇気ある行動に体操界で多くのOGらが支持する声を上げていたのは、そのような実態を知っていたからだろう。しかし、そんな声も完膚なきまでに潰された。

「体操協会の“判決”は、今後の日本スポーツ界の進歩を妨げ、むしろ退化させることになるでしょう」と話すのは、スポーツライターの工藤健策氏だ。

「この先、同じようなパワハラ被害があったとしても、悩みを抱える選手が声を上げづらくなってしまった。これでは宮川選手も報われない。いつも一番苦しむのは現場の選手です。物を言えない周囲の大人が問題で、選手の味方につかず、悪いことを悪いと言えない大人が残る。パワハラ指導者はそういう人たちを周囲に集め、自分たちばかりが前に出る、塚原夫妻は一刻も早く現場から去るべきです」

 東京五輪まで1年半。スポーツ界の時計は逆戻りしている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  2. 2

    中日1位・高橋宏斗 白米敷き詰めた2リットルタッパー弁当

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  5. 5

    眞子さん渡米から4年目で小室圭さんと“電撃里帰り”濃厚? 弟・悠仁さまの成年式出席で懸念されること

  1. 6

    悠仁さま「学校選抜型推薦」合格発表は早ければ12月に…本命は東大か筑波大か、それとも?

  2. 7

    【独占告白】火野正平さんと不倫同棲6年 元祖バラドル小鹿みきさんが振り返る「11股伝説と女ったらしの極意」

  3. 8

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 9

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  5. 10

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議