棚上げされたG坂本の後継者問題 若手の猶予はたったの2年
巨人・坂本勇人(30)が15日、沖縄県那覇市内で自主トレを公開した。主将として5年目を迎え、「キャリアハイを目指したい。絶対に優勝すると毎年言っている」と5年ぶりのリーグ優勝奪回を誓った。
巨人は昨秋のドラフト1位で大阪桐蔭の根尾(中日)を指名した。全権を持つ原辰徳監督(60)の意向で、長谷川スカウト部長は「坂本がサードに回る時間が早ければ早いほどチームとしては戦力強化になる」と説明していた。
高校生ながら即戦力に近い遊撃手として、坂本の後釜候補としての指名だったが、抽選で外した。2位で高校生遊撃手の増田(明秀学園日立)を指名したものの、根尾より育成期間が必要との評価。30歳になった坂本の後継者問題は、先送りされたままとなっている。さるチーム関係者がこう言った。
「次世代の遊撃手育成は、3年契約で復帰した原監督の最重要課題でもある。坂本は正遊撃手を11年間務めてきたが、昨年7月、左脇腹の肉離れで1カ月の故障離脱。この間、特に打線の弱体化が顕著になり、改めて坂本依存がクローズアップされた。原監督は30代になった坂本の故障を心配している。だから肉体への負担を減らせるよう、なるべく早く三塁へコンバートしたい。打撃面で長く中軸を張ってもらいたいからです。でも遊撃手は簡単には育たない。高校生ルーキーに1、2年で出てこいなんて酷なポジションですから」