広島追撃にキーマン不在…巨人・坂本は長期離脱の可能性も
2位巨人は5ゲーム差で追う首位広島と20日から直接対決3連戦。破竹の7連勝中だが、主将の坂本勇人(29)が「左脇腹の肉離れ」で17日に登録を抹消され、不在なのが痛い。
2008年にレギュラーに定着してからは、15年4月以来となる2度目の抹消。この時は11試合欠場でチームは5勝6敗と負け越している。
今季は不動の1番として打率はリーグ2位の.328。出塁率.418、得点圏打率.411はいずれも高い数字だ。正遊撃手として2年連続ゴールデン・グラブ賞の守備の要でもある。巨人で代わりのいない唯一の野手。高橋由伸監督が「勇人の代わりはできないよ。みんなでカバーするしかない」と嘆くのも無理はない。復帰まで1カ月以上かかる見込み。同様のケガの例では、13年に巨人時代のロペス(現DeNA)、昨年はソフトバンクの柳田が約1カ月離脱している。
投手として中日、近鉄、横浜などで活躍し、巨人へFA移籍した門倉健氏(評論家)がこう指摘する。
「スイングの速い選手ほど痛める箇所。しっかり治さないとクセになるケガです。慎重にリハビリする必要があり、完治まで時間がかかるのではないか。打率はもちろん、長打力もあるし、チャンスメークができて、ポイントゲッターにもなれる。チームには、坂本に回せば何とかしてくれるという雰囲気があった。投手目線で言えば、坂本が遊撃にいる安心感は、他の選手にはないものがある。守備力はもちろん、主将になってからはリーダーシップを発揮して盛んに投手に声をかけている。今のスタメンにはベテランの阿部はいないし、捕手の宇佐見や大城はまだ若い。内野に坂本がいないと、投手がマウンドで孤立する。勝っている時はいいが、チーム状況が良くない時や苦しい時が心配。ヤングマン、メルセデスの先発外国人の2人が機能して、せっかく戦闘態勢が整ったのに、大きな穴。痛いなんてもんじゃありませんよ」