元巨人2人が監督に 独立Lから“返り咲き指導者”という選択
続々と“編入”が決まっている。
昨年末、BCリーグの栃木ゴールデンブレーブスが、昨季限りで現役を引退した巨人の内野手、寺内崇幸(35)の監督就任を発表。同じく、元巨人内野手で昨季まで一軍打撃コーチを務めた二岡智宏(42)もBC富山の新監督に納まった。
現在、BCリーグと四国アイランドリーグ(IL)の全球団が元NPB出身監督。そのうち、武田勝(BC石川=元日本ハム)、田中雅彦(BC福井=元ヤクルト)、岩村明憲(BC福島=元ヤクルト)、角晃多(BC武蔵=元ロッテ)はNPBでの指導未経験者で、寺内もここに加わることになる。プロ野球の支配下選手に比べると、独立リーガーの給料は激安。監督やコーチも華々しいプロに比べ、収入のギャップはあまりに大きい。中には解説者やタレント業など“副業”を優先し、チームに帯同しないこともあるコーチも存在するのだが、それでも自ら独立リーグに売り込む元NPB選手も多くいる。
■経験を積んでプロ野球から声が
「NPB復帰を目指すのは選手だけではありません。独立リーグで指導者としての経験を積むことで、12球団から声がかかるケースが増えているからです。今オフも、2017年までヤクルトで14年間投手コーチを務めた伊藤智仁(48)がBC富山の監督を経て、楽天の一軍投手コーチとしてNPBに復帰した。今季から日本ハムの一軍投手コーチになった木田優夫(50)も選手としてBC石川に加入後、投手兼任GMに就任し、現役引退後に古巣の日本ハムのGM補佐に就いて、ユニホームを着る機会に恵まれた。ほかにも橋上秀樹(楽天→BC新潟→巨人)、高津臣吾(BC新潟→ヤクルト)、秦真司(ロッテ→BC群馬→巨人)など『返り咲き指導者』の例がありますからね」(球界関係者)
昨秋のドラフト会議では独立リーグから支配下2人、育成5人が指名された。14年限りでDeNAをクビになった古村徹(25)は今オフ、BC富山などを経て5年ぶりに古巣との契約を勝ち取るという異例の復帰を果たしたが、NPBを目指すのは、選手だけではない。