巨人・原監督に聞いた 指導未経験者を登用した真意
今年のキャンプ取材は宮崎の巨人からスタートした。3度目の就任となる原辰徳監督(60)が復帰。参謀役となるヘッドコーチを置かず、一軍に宮本投手総合、元木内野守備兼打撃らプロでの指導経験のないコーチを4人も配置した異例の体制に興味があった。
さっそく原監督にその意図を聞くと、「コーチも育てていきたい」と即答だった。どういう体制であろうと、最終的には監督の責任だ。「その通りです」と言った原監督は続けて、OBの松井秀喜(44)、前監督の高橋由伸(43)、今季から捕手に復帰するベテランの阿部慎之助(39)の名前を列挙し、「若い世代に巨人の伝統、指導を継承してもらわなければいけません」と遠くない未来にも目を向けている。
原監督は球団から編成面の権限も託され、メディアでは「全権監督」と報じられているが、自らの後継者にまで言及するあたり、まさに「全権監督」の印象を持った。
練習を見ていて気になったのは、4番候補の岡本和真(22)だ。高卒4年目の昨季、打率.309、33本塁打、100打点と大ブレーク。このキャンプでは一塁から三塁へのコンバートに挑戦しているが、体がひと回り大きくなった印象を持った。好印象ではない。必要以上に筋肉をつけてしまったように感じた。