消極オーナー改心か エンゼルス大谷「長期契約」へのノルマ
主砲の去就が二刀流にも影響しそうだ。
エンゼルスのアーティ・モレノ・オーナーは18日(日本時間19日)、20年に契約が切れる主砲マイク・トラウト外野手(27)の今後について「これから話し合うことになる」と、球団の最優先事項とした。
エンゼルスは、11年に10年総額約197億円で契約したプホルスに故障もあって期待を裏切られた。同オーナーはこれまで大型契約に消極的な姿勢を見せてきたが、MVP2回の若手は別ということか。「長期契約を否定するわけではない。ファンが球場に足を運びたいと思うような選手を残すのは当然のこと」と、トラウトとの契約延長を示唆した。
「ファンが足を運びたいと思う選手」という条件でいえば、大谷も当てはまる。昨季ベーブ・ルース以来の二刀流を実現させ、全米の注目を集めたからだ。
昨季のエンゼルスの観客動員数(302万216人)は前年(301万9585人)から微増にとどまったものの、球団の利益になる本拠地での大谷グッズの売り上げは記録的な伸びを見せた。今や二刀流は球団ビジネスに欠かせない存在なのだ。エンゼルスが莫大な利益をもたらす大谷をつなぎとめたいと考えるのは当然だが、MVP受賞経験のあるプホルス(05、08、09年)やトラウト(14、16年)のように実績があるわけではない。