フランス語に大苦戦 痛感した異国でプレーする難しさ
だが、ピッチ上での守備は鹿島時代のようにはいかない。リヨン戦でFWデンベレに振り切られた場面でも「スライディングに行っていたら、ボールを奪えたかも知れない」と彼は悔やむ。
「日本ではスライディングは最終手段だと考えていたし、(大岩)剛さん(鹿島監督・元日本代表DF)にもそう言われていた。でもこっちでは五分五分の状況でも、それがファーストチョイスなんですよ。日本でスライディングして抜かれたら『あいつは軽い』となるけど、欧州では『相手がうまい』と捉えられる。確かに(レアル・マドリードDFの)セルヒオ・ラモスや(バルセロナDFの)ピケも、結構スライディングしているイメージがある。相手が正面を向いた時に平気でスライディングに行ける技術が高いってことだと思います」
こうした異文化の中で目立ったミスを犯せば、メディアやサポーターにも酷評される。実際リヨン戦後には地元紙に「最悪のパフォーマンス。限界が示された」とまで書かれた。それでも昌子は「一番大事なのは自信を失わないこと」と自分自身に言い聞かせている。