フランス語に大苦戦 痛感した異国でプレーする難しさ
昌子源(フランス1部 トゥールーズDF)第2回
先発組最年少で唯一の国内組ながら、ロシアW杯ではベルギー戦前日公式会見に出席を要請されるほど、昌子源のコミュニケーション能力の高さは定評がある。その彼もフランス語には大苦戦している。DFにとって意思疎通は生命線だが、3日のリヨン戦で大量5失点した通り、守備が崩れてもカバリングの指示さえままならない。そこが異国でプレーする難しさだと本人も痛感しているという。
「左・右って『アゴーシュ・エタドロワット』って言うんですけど、試合中に逆になったり、何回も間違えましたね(苦笑い)。今は前・後・左・右は大丈夫かな。あとは細かいことですよね」と昌子は頭をかいた。
イブラヒムという名前の選手の発音がうまくできなかったり、ボールを出す時に「後ろに来てるぞ」という意味で「サビアン」という表現を覚えたり、足を伸ばしながら交互に動かすウオーミングアップ(の格好)がハサミに似ていることから「シゾー」と名づけられていることを知るなど、毎日が学習の連続だ。
「『サビアン』もホントは『来てるぞ』って意味ではないらしいんです。鹿島の時もポルトガル人選手に同じことを伝えるのに『ラドロン』と言っていたんですけど、それも『泥棒』って意味だと(笑い)。ボールを盗むってことですかね。語彙が変化したんでしょう」と昌子は話す。やはり鹿島時代に外国人選手とプレーした経験は新天地でも役立っているのだ。