新継投策「オープナー」は阪神藤浪にこそいいかもしれない
いいアイデアだとは思う。私が監督なら、先発ローテーションの谷間などで採用するかもしれない。ただし、どうせやるならメジャーのように、もっと大胆にやる。栗山流はショートスターターというべきやり方だが、1人3イニングはちょっと長い。プレッシャーが軽減されるほど短いイニングではないし、登板する投手からすれば先発するのと変わらないのではないか。そういう意味で最初の1イニングを任せるメジャーのオープナーはなるほどなと思うが、単なる物真似をするのはシャクだから、私なら球数で区切りたい。
球数は30球と決めて、「1イニングとか2イニングとか、余計なことは考えなくていい。きっちり30球、思い切り投げ込んでこい!」と言って送り出す。そうやって結果が出れば、先発ローテに昇格させるなどのご褒美も用意したい。
と、ここまで書いて、阪神の藤浪晋太郎(24)の顔が思い浮かんだ。オープン戦で結果が出ず、開幕も二軍で迎えた。スポーツ紙には「無期限二軍落ち」とも書かれているが、このコラムで再三にわたって指摘しているように、藤浪クラスの投手を二軍に落としても何の解決策にもならない、というのが私の考えだ。一軍で失った自信は一軍でしか取り戻せない。リリーフでいいから一軍で短いイニングをどんどん投げさせるべきだ、と先日も書いた。
権藤流の30球限定オープナー、藤浪にこそいいかもしれない。