プロ野球監督コーチは資格制度導入で“縁故採用”がなくなる
指導者の在り方も変わる。
3月末、日本プロ野球選手会が「選手会ビジョン2019」を発表。日本球界発展のため、育成や環境の改善を目的とした3項目をまとめた。
①指導者ライセンス制度や育成ガイドライン策定
②現役ドラフト制度創設
③セカンドキャリアの支援制度設立
もっともハードルが高いのが①だろう。1936年、日本にプロ野球ができてから現在までの83年間、コーチや監督に就任するための資格を設けてこなかった。知名度や現役時代の実績、人脈やコネといったことが優先され、指導者としての能力は二の次というのが実情だ。
他の競技を見渡せば、サッカーやテニスは、トッププロの指導者となるにはライセンスの取得が必須。日本スポーツ協会が上級コーチ(ナショナルレベルの強化育成指導者)を養成する競技は31団体あるが、プロ野球は国民的スポーツとして根付きながら、指導者資格を必要としていない。
現段階では、①はあくまで少年野球などアマチュア界での領域にとどまるが、プロ野球選手会の森忠仁事務局長は言う。