ヤ軍田中が初戦に先発 MLB“野球不毛”ヨーロッパ進出の勝算
英国人は野球を一塁に行けば1点、二塁で2点、三塁で3点、本塁で4点入るスポーツだと思っている――ひと昔前にはこんな笑い話があったほど。それどころか英国には打ったら右に走ることすら知らない人がごまんといるそうだ。
野球に関して言えばそんな不毛の地で29日(日本時間30日)から公式戦を行うのがMLB。しかもヤンキース対レッドソックスというメジャー屈指の好カードをもっていく。試合は2012年ロンドン五輪のメインスタジアムであるロンドンスタジアムで行われ、ヤンキースの田中将大(30)は初戦に先発する。
「ヨーロッパ進出の構想自体は90年代からありました。WBCとどちらが先に行われるか注目されたくらいですが、さすがにヨーロッパは難しいだろうと。ただ、NFL(アメリカンフットボール)がロンドンに進出して、現地にいる米国人以外の観客まで集めて成功しました。いまでは毎年3試合ほど行うようになった。MLBとしてはNFLに後れを取ってはいられない、やらないよりやった方がいいと、赤字覚悟でロンドン開催を決定したのです」(アメリカ野球愛好会代表で名城大准教授の鈴村裕輔氏)