炎鵬は今や大相撲の広告塔 ファン急増し小柄な志願者増加
「そりゃあ、いい宣伝になりますよ」
ある親方がこう言ったのは前頭14枚目・炎鵬の活躍のことだ。この日は前頭11枚目・錦木が相手。体重差は80キロ以上だ。立ち合いですぐに錦木の懐に入るも、首を抱えこまれる不利な体勢から、最後は右で前まわしをつかみ力強く寄り切って7勝目を挙げた。
新入幕の先場所は9日目までに7勝を挙げたが、そこからまさかの6連敗で負け越し。10日目に勝ち越しに王手をかけた今場所は、同じ轍を踏むわけにはいかない。
168センチ、99キロという幕内最軽量の体格だけでなく、力士らしからぬ童顔で「お相撲さんで一番キュート」と女性ファンが急増中。応援タオルなどのグッズの売り上げも好調だ。
前出の親方が言う。
「今、勝った瞬間にもっとも歓声が上がるのが炎鵬だろ。人気急上昇だな。小兵の活躍は大きいよ。懐かしい話だが、若貴人気で盛り上がっていた頃(1990年代前半)は年間に200人以上が新弟子検査に合格していた。最近は70~90人前後で、昨年の名古屋場所は入門志願者がいなかったので、新弟子検査をやらなかった。