観客減の損失は数億円…夏は大船渡不在で高野連が戦々恐々
大船渡の地方予選敗退に、最もショックを受けているのは高野連だろう。
MAX163キロの佐々木を擁する大船渡が夏の甲子園に出てくれば、いやが応にも大会は盛り上がったはずだ。
過去のデータを見ると、目玉選手がいるかいないかは、当然、集客や収入にも影響する。近年では清宮幸太郎(現日本ハム)擁する早実(西東京)が出場した2015年が顕著だ。1年生ながら中軸に座るスーパー1年生は、大会前から注目の的。甲子園には清宮目当ての客が長蛇の列をなし、駅のホームには人があふれかえった。
早実がベスト4まで残った同年の集客は、86万2000人。前年から1万弱増えた。しかし、地方予選で負けた16、17年の夏は、それぞれ83万7000人、82万7000人と、明らかに減っている。
大会の収入の面でも、清宮が2本塁打を打った15年夏は約4億4900万円で、収支は約1億1000万円のプラス。16、17年は約4億5000万円、約4億4200万円と収入面ではほぼ横ばいながら、収支は約9500万円、約6400万円と、15年から右肩下がりだった。