観客減の損失は数億円…夏は大船渡不在で高野連が戦々恐々
160キロオーバーの右腕不在で思い出すのが、12年夏。当時、花巻東(岩手)の3年生だった大谷翔平(現エンゼルス)は地方予選の準決勝で160キロをマーク。大谷の名は一躍全国区になり、甲子園での熱投に期待が集まった。ところが、決勝で打ち込まれ、まさかの敗退。
大谷不在の12年夏の観客数は、ここ10年間で最も少ない80万9000人だった。
閉会式で高野連の奥島会長(当時)が、「残念なのは花巻東の大谷選手を見られなかったこと」と発言し、ヒンシュクを買ったのも、ある種の恨み節だったのだろう。
昨年の100回大会から外野席が有料化され、記念大会で試合数も増えたこともあって、観客101万5000人、収入約7億8000万円で約2億3000万円のプラスだった。大船渡不在の今夏はどれだけ観客が減るか、高野連は戦々恐々だ。