独走から首位陥落目前…巨人は後半戦で“1点差恐怖症”再発
12勝24敗。これは巨人の昨季の「1点差試合」の成績である。昨季は救援陣だけで20敗。脆弱なリリーフ陣の立て直しが課題だった。
今季から原監督が復帰し、前半戦は1点差で13勝7敗と勝負強さを発揮した。独走態勢を築き、スポーツマスコミはこぞって原監督の手腕を持ち上げた。が、後半戦に入ると一転、1勝7敗と1点差で勝てなくなった。原監督は「あと一本が出ない」と繰り返すが、チーム打率.265、124本塁打、467得点はいずれもリーグトップ。打線を責めるのは酷というものだ。
投手陣はどうか。チーム防御率はリーグ4位の3.79。クック、デラロサらを補強した救援陣の防御率は同5位の3.89。先発もリリーフも台所事情は苦しいが、気になるのは失策数だ。今季はこれまで53で同3位(3番目に少ない)。3位に終わった昨季は66で同2位だったから、悪化していることになる。
前日4日のDeNA戦。記録は二塁・若林の失策となったが、一塁・岡本が送球を後逸し、痛恨の1点を失った。
3日のDeNA戦でも、打線が5点差を追いついた直後、捕手・岸田のパスボールで決勝点を献上した。昨季以上に「守れない」ことも一因である。